認知症とは?

認知症とは

認知症とは、後天的な脳の障害によって、一度は正常に発達・機能していた知能が不可逆的に低下した症状のことを言います。

あくまで後天的なものを認知症とするため、先天的な脳の障害によって知能の発達に障害が現れる場合には知的障害、また先天的に認知に障害が現れる場合には認知障害といいます。

かつては「痴呆」と呼ばれていた症状でしたが、2004年に認知症という呼称に変更されることが決まり、2007年ごろまでに医学界においてはほぼ言い換えが完了しています。

また、加齢に伴って記憶力が衰えたときにも認知症という言葉を用いることがありますが、これは正しくなく、認知症は病的な能力の低下を示した時のみに用いる言葉です。

認知症が増えている

現在、日本における65歳以上の高齢者のうち、認知症を発症している人は15%程度であり、平成22年の発表では約462万人が認知症であると考えられています。

また、認知症の前段階である軽度の認知障害を患っている高齢者も380万人いると考えられており、単純計算で65歳以上の4人に1人が認知症と認知症予備軍と言うことになります。

より詳しくいうならば、日常生活自立度がⅡ以上であり要介護認定されている認知症の高齢者は約280万人、日常生活自立度がⅠ以上であり要介護認定されている認知症高齢者または要介護認定を受けていない認知症高齢者が160万人、認知症予備軍の高齢者が380万人、それ以外は健常者で2054万人となっています。

物忘れと認知症の違い

人の全体的な知能は50歳ごろまで伸び続けますが、記憶力は20代がピークでありそれ以降は加齢とともに少しずつ衰えていきます。

60歳くらいになると記憶力だけではなく、判断力なども徐々に衰えが見え始め、知能の老化を実感するようになります。

もの忘れも目に見えて多くなってきますが、これは認知症とは違います。

加齢に伴う普通のもの忘れは、うっかり約束を忘れてしまう、ペンをどこに置いたか忘れてしまう等が当たります。

誰にでも起こり得ることであり、約束やペンの存在そのものを忘れているわけではありません。

しかし、認知症はこのタイプとは大きく違います。

約束をしたことやペンをどこかに置いたこと自体を忘れてしまうのです。

つまり、自分の体験を通した記憶をうしなってしまっているため、ペンを盗まれてしまったと思ったり、約束をしたというように相手が言いがかりをつけてきたと思うようになるのです。

また、これらの症状が脳の器質的障害によって起こることを認知症というのであり、精神疾患によって判断力や記憶力が低下して体験そのものの記憶を失ってしまう場合は認知症には含まれません。

このページの先頭へ