ノロウイルスはどうして予防することで発症を防ぐことができるの?

ノロウイルスは感染を防ぐことができる理由

まず前提として、ウイルス・細菌類への感染はほぼすべて、適切な処置を施すことによって感染を防ぐことができます。

それはノロウイルスでも同じであり、予防を行えば発症を防ぐことができます。

多くのウイルスや細菌は、それぞれ適した生存環境と言うものを持っています。

例えば、多くのウイルス・細菌は氷点下という環境下では生育することができません。

そのため、冷凍庫での冷凍保存が有効なのであり、また南極では全てのウイルス・細菌が生育することができず、どこの雪・氷をとっても飲料水とすることができるのです。

また、ごく一部の細菌は火山地帯の熱湯にも生存しますが、ほとんどのウイルスや細菌は熱に適応することができません。

加熱調理や煮沸消毒が有効なのはこのためであり、ノロウイルスも熱によって死滅します。

例えば85度以上の熱処理ならば1分でほとんど死滅します。

このように、ウイルスや細菌はそれぞれ適応する環境を持っており、それ以外の環境では活動を停止するか、死滅するほかありません。

ノロウイルスを予防する注意

しかし、ノロウイルスの場合には注意すべきことがあります。

それは、一般的に効果的とされている様々な滅菌法が通用しない場合が多いからです。

例えば手洗いの際の石鹸消毒や屋外から屋内へと移動する時の消毒用エタノールでの消毒は多くのウイルス・細菌への感染を予防するのに適しているとされていますが、ノロウイルスは石鹸や消毒用のエタノールへの抵抗力が強いことが分かっています。

そのため、手洗いが効果的と言われているのは石鹸による消毒が効果を発揮しているのではなく、水流によって物理的にウイルスが洗い流されていることが効果的なのです。

したがって、このような物理的な作用を伴わない消毒用エタノールで手をもむという方法は、ノロウイルス予防のためにはほとんど効果がないと言うことです。

また、ノロウイルスに感染した食材を調理した後の調理器具や食器に対して、アルコール消毒や塩素消毒を施すこともそれほど効果がないため、洗剤によって油分やその他の汚れを落とした後に熱湯をかけるという消毒法が最も適切な方法となります。

以上のように、予防することで発症を防ぐことを考えるに当たっては、ノロウイルスがどのような作用に強く、またどのような作用に弱いかを適切に把握して予防を施すことで初めて発症を防ぐことができます。

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